諏訪湖にアオコが発生。

  • 2011.07.05 Tuesday
  • 08:39
 


こんにちは、園芸店オヤジです。

現代になり、公共事業は農業の利便性のために、農地を走る道路を全て舗装し、土の水路は三面コンクリートのU字坑にし、しかもそれを全て直線碁盤の目型にしてしまいました。
これを区画整理事業(以下単に事業)といいます。




上のグラフは諏訪盆地の上川・宮川につながる事業の履歴を示しています。

ご覧のとおり、1990年代は本事業のラッシュでした。
そして最も多い完成は1994年〜2000年
と記憶しています。

過去にこの事業が大変な環境破壊になることを予測した学者は皆無でした。
しかし、
前回紹介しました沖野・花里両氏は1999年になって、突然「アオコが消えたから良かった」と言い出しました。

事業の影響が現れるのは、事業着工から完成の約2〜3年後と考えれば、このデータと良く符合することがお解りでしょう。
 
諏訪湖の水の滞留時間は39日間であることは一般に知らされています。
したがって、下水道完備の効果が20年もかかって表れるわけはありません。
 
さて、高冷地の諏訪盆地にも猛暑が訪れました。
前回予測申し上げましたが、アオコ発生の条件は整ったようです。


 今月・7月2日の諏訪湖
 

私の観測地点は上川河口に最も近いヨットハーバー。
明らかにアオコは繁殖しはじめたようです。
この状態から更に、来月はアオコが増加するでしょう。

豪雨が降らぬ事を祈るのですが、豪雨が有ればアオコは死滅します。
先日ここに書いた通り、豪雨により一気に農地から肥料やアルカリ資材が川→湖に流れ込み、水質が「アオコすら棲めない」程悪化するのです。

地元マスコミで、ミジンコ先生と書かれて崇拝されている花里氏に問いたいのです。
その時本当にミジンコは生きていられるのか。
他の動植物が見られず、撮影中もたえずメタンが泡立ち透明度とは縁のないこの湖です。
あなたにとって、ミジンコは詐術の道具ではありませんか?
 
こんな簡単なトリックを許すのがこの国の学会であり、マスコミであり、行政です。
こんな体質で、今回の原発事故に立ち向かう知恵が産まれましょうか?
心配しています。

次回は実験中の野菜、トマトを報告し再び原発を考えたいと思います。


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数年前まで諏訪湖で泳ぐイベントが有った!

  • 2011.06.26 Sunday
  • 21:31
 


こんにちは、園芸店オヤジです。

今日も前回に引き続き諏訪湖のお話しをさせて下さい。

前回は
州大学教授の沖野外輝夫氏・花里孝幸氏らの著作物『アオコが消えた諏訪湖』と言う本を御紹介しました。
諏訪湖がキレイになってきた!と書かれている「トンデモ本」です。

県のHPの水質調査データでも全くキレイになってきてなんかいないのは判ると言うのに、どうしてこの「国立大学教授」や、「マスコミ」は皆を騙すのでしょう??

もう一度県HPの、水質データを貼っておきます。(PDFです)


http://www.pref.nagano.jp/kankyo/mizutaiki/joujikanshi/10/10suishitsu-01.pdf

なのに2000年から2006年頃までこんな催しをやっていたのです。

http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=3990

この記事の中から一文を抜き出しますと……

実行委員長の沖野外輝夫信大名誉教授は「水質的には既に泳げるレベルになっている」と話している。

ビックリしてしまいました。
泳げる、と言うならまぁ、どこの水の中でも泳げない事は無いでしょう。
命や健康を考えないのなら、の話ですが。

しかし沖野信大名誉教授は「水質的に泳げる」とハッキリ、マスコミに、つまり長野の皆さんに宣言を出してしまっています。

では「水質的に泳げるレベル」とは何でしょう?

泳ぐ時、必然的に口に水が入りますよね。
飲み込まなくても入ります。

以前身内がエジプトの高級ホテルのプールで泳いでしまい、感染し、恐らくコレラのような病気になってしまった事を思い出します。
キレイなホテルですから勿論水も一見キレイだったそうです。
勿論その際にプールの水を飲んでしまった訳では有りません。
「口の周りに水がつく」とか「息継ぎする時に一旦水が口腔内に入る」程度で感染してしまったのでした。

つまり、「病気にならずに泳げるレベル」とは、「多少飲んでも大丈夫」という事だと思います。

沖野信大名誉教授に言わせると「諏訪湖の水は飲めるレベル」という事らしいです。

しかし……

その後、私の店を訪れたお客様数名から
「あのイベントで泳いで入院した人が出た……」
と言う言葉を聞きました。

勿論入院騒ぎはマスコミは取り上げていませんから、ここにその証拠を貼る事は出来ません。

入院する人が出ても当然です。
諏訪湖で泳いだりする事は、病原菌がウジャウジャ居る所に入っていく事なんですから…。
足先だけならまだしも、腰までつかるのも止めた方が良いのでは?と思います。
そう言うパフォーマンスは今でも続いているようですが…


原発に関しても数年前に東大の大橋教授と言う「エライ方」が市民の集会で、
「プルトニウムは飲めます」と発言したのは、今、ネット上の動画などでも流れていて有名になっている話だと思います。

沖野名誉教授は諏訪湖の水を、
大橋教授はプルトニウムを、
どうしてTVなど公開の場で「グイ」っと旨そうに飲んでくれないのでしょうか?
とても説得力があるのでこの様な「トンデモ」主張をなさる方々には是非、その様なパフォーマンスをお勧めしたいと思います。



 
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湖・河川の水質は農地と深い関係が!〜そして行政と学者も深い関係が〜

  • 2011.06.25 Saturday
  • 14:15

 
 
こんにちは、園芸店オヤジです。


 2006年7月17日の豪雨の様子です。
 自宅近くの上川広瀬橋付近からJA会館の見える対岸を撮影しました。
 


上の画像は2006年7月17日の豪雨の様子を撮影しておいたものです。
自宅近くの上川広瀬橋付近からJA会館の見える対岸を撮影しました。
この時の豪雨禍は、岡谷市湊地区の土石流による8名の犠牲者を出した程でした。
諏訪湖河口でも歩いて渡れるくらいに土砂が堆積しました。

この大雨がその後のヒシの繁殖などに繋がり、諏訪湖環境を激変させたことは間違いありません。

大雨と湖の水質の関係が、どういうメカニズムかと言うと、

大雨→農地の窒素など肥料成分が上川に流れ込む→諏訪湖に大量の肥料分が流れ込む→諏訪湖が富栄養化・高アルカリ化する

と言う事です。
富栄養化すると何がいけないのか?は下に書きます。


 広瀬橋から諏訪湖に向かう濁流
 
上の画像は広瀬橋より撮影した、諏訪湖にむかう濁流の様子です。

上川の上流にある原村の小林一郎氏(故人)をはじめ、直接お話を承った農家数名の方々の農地が、耕盤をはぎ取られて汚濁流を形成していました。

上川の水質を調べてみると、pH計が9〜9.5に、ECメーターが3〜5に跳ね上がっていました。
上記メカニズムを考えれば、それは不思議ではありませんでした。

大量の窒素やリン、それらと結びついたカルシウムやマグネシウムが諏訪湖に流れ込む様子が窺われます。

(当時、大雨直後に豪雨前と後では40倍濃度との報道が有りました)


 浸水した当店
 
しかし、この年の夏はアオコの発生は見られませんでした。

この事は、信州大学教授の沖野外輝夫氏・花里孝幸氏らの著作物『アオコが消えた諏訪湖』に、根本的な事実誤認が書かれていると言う証拠になりました。


問題の書『アオコが消えた諏訪湖』

この著書の内容をかいつまんで書きますと…

P4「奇しくも下水処理場が作られてちょうど20年目になる1999年に突然アオコが激減し、諏訪湖からかび臭が消えたのです。それと共に迷惑害虫となっていたユスリカの発生量が減り、衰退していた水草帯が復活しはじめました。水質浄化が目に見えて進むようになり…」
 
P37「簡単に言うと、植物プランクトンの光合成が活発におこなわれると水中の炭酸ガスが消費され、pHはアルカリ側に変化することになります。」
 
P164「ヒシの増加は回復までに通らなければならない道の駅の1つです」
 
P188「人工内湖(湖内湖)の設置は流入する汚濁物質を沈めて、除去する働きと共に、湖沼の再自然化効果も期待されます。」


つまり……
「諏訪湖からアオコが無くなったのは下水処理のお陰で水がキレイになったから♪
不愉快なユスリカ(湖の中では赤虫ですね)が居なくなってラッキー♪
植物性プランクトンもいっぱい居るよ♪pHが高くなったのはそのせいなのね♪
ヒシは浄化の過程だから気にしなくてイイヨ♪」

……と言う内容です。
まだまだ数え上げればきりがありません…。


               
                  ナニイッテンノ( ゜Д゜)…!?

 


問題はこの本の出版が信濃毎日新聞社であり、2007年7月16日付け同紙に、キーパーソンとして登場した沖野外輝夫氏が「諏訪湖はこのままで手を加えず、自然の回復力に任せるのが良い」とシャアシャアと仰った事です。

よく言うよ…と思います。

なにが「よく言うよ」なのか、
ごく簡単に述べますと、アオコも藻類という生物です。
そして、湖沼の富栄養の産物です。
土壌も水質の中でも、環境の中に於いて富栄養はとても良くない事です。
人体に於いてはメタボリック症候群になりますよね。

しかし、富栄養も極限に達しますと、アオコもやがて減少します。
この事実は私達が農地に肥料を与えすぎて作物収量が減少する状態と何ら相違がありません。

これを報酬漸減(ホウシュウゼンゲン)の法則で説明されます。

梅雨期とは言いながら、現在諏訪盆地は少雨状態が続いています。
この後高温になりますと、毎年間違いなくアオコは復活します。

そして写真のような豪雨にあうと「アオコさえ生きられない」と言うことになるのです。

豪雨なら豪雨程、農地からの流入物が増加するという証明です。

汚濁流(ヘドロ)は農地からの大量な肥料分で出来上がります。
多すぎる窒素、そして大量に使用されるアルカリ資材。
当然それが河川に入り、湖に流れ込めば河川も湖も富栄養化と共に高アルカリ化します。

そのような場所にアオコも植物プランクトンも棲めません。

水底に根を張るバイカモなどの沈水植物も、当然生きてはいけません。

ですからバイカモは清流にしか生えていませんよね。
そしてバイカモなどの沈水植物が、澄んだ水を通して太陽の光を受けて光合成して酸素を発生させます。

水が濁っていたり、ヒシなどの浮葉植物が水面を覆ってしまっても太陽の光は水底に届きません。
富栄養の元では生きられません。
こんな高pHでも生きられません。

水槽以外の睡蓮鉢などで水草を植えて、魚を飼った事のある方ならご存知だと思いますが、本来ならば水底に根を張る水草が、酸素を発生させて色々な生きもの達が生きられるのです。
水槽の中に入れる酸素の「ブクブク」も自然界では必要有りません。

沈水植物が生きられる環境があれば、豊富な酸素と共に色々な生きものが生活出来るのです。

ユスリカが大量発生していた頃、まだまだ諏訪湖では沢山のワカサギが捕れていました。
ユスリカは成虫になると嫌われてしまいますが、幼虫時代はペットショップやホームセンターにペットの餌として売られているあの「赤虫」です。
その赤虫が沢山いたから、それを餌に魚たちが生きられました。

上記の本には「ユスリカが消えて良かった♪」と有ります。
何を考えているのでしょうか?
近年は、ワカサギが激減した原因を「カワアイサがワカサギを食べてしまうから」と決めつけて、せっせとカワアイサを追い払っていますが、食べ物も酸素も激減した湖の中で、どうやってワカサギが生きていけると言うのでしょうか?

犯人にされたカワアイサも気の毒というものです。
彼らだって、周辺の上川や天竜川でも魚が激減し、生きる術を求めて諏訪湖に来てしまったのです。

そして
沈水植物が繁る事も出来ぬ環境では、当然貧酸素と言う状態になります。
諏訪湖が貧酸素状態で有る事は公にも認められている事実です。

上記の本には「高アルカリ状態は植物プランクトンが光合成したから♪」と有りますが、植物プランクトンは貧酸素中では存在しないのです。
もしこの本の著者らが言うように植物プランクトンが豊富に存在するのなら、そして光合成しているのなら、酸素が生み出される筈です。
ここでもまた、この本の理論破綻が見えるのです。

ヘドロが堆積し、高アルカリ化し、富栄養化した諏訪湖には魚や赤虫などの動物も沈水植物も、植物プランクトンも、そしてアオコすら棲めなくなったという訳です。

諏訪湖で唯一元気な「ヒシ」は、低酸素状態に強い植物なのです。

ですからアオコが消えたから「水が一見キレイに見え」、ユスリカも居なくなって「街も一見キレイに」なった、と言う訳です。
こんな「見せかけの状態」を「諏訪湖の浄化は進んでいる、キッパリ。」と著書にしてしまうのだから畏れ入りますわい。


このような根本的誤りからは、古言「1つの嘘をつき通すには、別の嘘を20発明しなくてはならない」となることが露呈します。


水だけを下水処理場でキレイにしたつもりでもダメです。
根本原因である「富栄養化」や「高アルカリ化」は、実は農地から大量に流れ込んだものなのです。

ですから園芸店オヤジとしては、この問題は他人事ではなく、取り組まざるを得ない問題となったのでした。


学者に対して陰口を叩いていてもはじまりません。
堂々と本人に問いただそうと思いました。
そして翌年の土肥学会・東京大会での講演要旨および、2009年関東支部大会で、わたしはこの本の著者に対して真実を問いました。

公開の場に於いてわたしの追求に耐えきれず、この本の著者は公開の席で話をしているわたしからマイクを奪い取りました。

諏訪の中でわたしは、湖内湖など意味がない事を科学的に説明し、税金の無駄遣いである事なども含めて声を上げました。
そして住民大会が開かれました。
住民は湖内湖建設に対して反対の声を上げました。
その結果、湖内湖の計画をこの本の著者ら・行政は断念しました。

その頃の知事が田中康夫氏だったのも大きかった、と思います。
そうでなければ、ああして民意は行政に届かなかったのではないか?と。

湖内湖なんて意味がないのを本当は、湖内湖推進派達も解っていたのだろうと思ったりします。

原発が絶対に安全ではないと、チェルノブイリの事故の例で分かっていながらも推進してきた行政や電力会社の本当の狙いは「利権」です。

何だか今の原発問題で、行政とグルになって原発推進してきた御用学者連中がシドロモドロ・矛盾だらけ・マスコミに顔も出せなくなった状態と重なって見えます。

同じ様な構図がそこに見えます。



              〜資料〜(PDFです)

諏訪湖の水質が年々良くなっていくなんて県のHPにも出ていませんね。
CODは環境基準値の倍以上で横ばい、
全窒素はコツコツと増え続け、汚染を増しているようです。
(9ページに有ります)

どうしてマスコミや諏訪の行政は「年々きれいになって行っている」などと嘘の記事を書いたりイベントを開いたりするのでしょうか?

2000年から数年間行われていた「諏訪湖で泳ごう」という、イベントには度肝を抜かれました…

次回それについても触れたいと思います。
 
 
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たかが雑草、されど雑草…!〜湖の植物から環境をみる〜

  • 2011.02.21 Monday
  • 18:17
 


こんにちは、園芸店オヤジです。


   培養室では、パンジーの苗がぐんぐん育っています。

前回に引き続き土肥学会編「植物と微生物による環境修復」の話題です。

諏訪湖漁業組合の皆さんが、ワカサギが減ったと言って水鳥カワアイサを追い回している
報道がありましたが、ことの善し悪しを問う前にお考え頂きたい事があります。
 
諏訪湖の浚渫土が、農地に還元できずに捨て場に困ったのでした。
流速の弱い河川や河口部に沈積するヘドロで、それを取り除いて、水底が腐敗して水質汚濁を起こすのを防ごうとします。

それには有害物質・水銀(水俣病)・カドミウム(イタイイタイ病)・ヒ素(猛毒として有名)などの物質含有量が疑われたからです。

一般に食物連鎖は、植物プランクトン→動物プランクトン→虫や魚→鳥→人間…の順序です。

上記有害物質は、例えば稲がカドミウムを根から吸収した例が有るように、少なからず、土壌中でしっかり根を張る各種植物がキャッチしていたのでした。
浮葉植物ではそんなことは期待できません。
 
現在、湖底に根を張る沈水植物群はどこにある?…激減しました。
私たちの年代が諏訪湖で泳いだ、子どもの頃とは、比較にならない位に。


この本を読んで感ずることは、「たかが雑草と侮ってはいけない」

この事実を無視して「諏訪湖が回復基調」などという学者は「歴史的大罪を犯しているのだ」と警告したい気持ちです…。


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諏訪湖のアオコを例に〜考察する、ということ〜

  • 2011.02.18 Friday
  • 14:38
 


こんにちは、園芸店オヤジです。

LINKさせて頂いています、山室真澄先生のblog「Limnology」 を拝見しますと、「つぶやき」に、「基本は教科書と高校の参考書」とあります。
(あ、東大の先生だからと言ってそんなに怖がることはありませんよ。

昨年三月からおつき合い願って、今日に至りますが、今まで授業料の督促無しだったんですから(^m^*)……)
 
私の場合、送られてくる学会誌や専門書には一応目は通しますが、なにしろ先のない身。

ある問題に直面した場合、兎に角自分なりの仮説をたててみることにしています。
それから手持ちの文献を漁ることになるんですが、このブログでも以前に申し上げましたように、基本がなっていない。

今でも娘の高校時代の化学の教科書が枕元に…という有様です。
でも試験に追い立てられているわけではありませんから、気楽ではあります。
 

  最近読み返しています


写真はここ一週間、取り憑かれて読んでいる、日本土壌肥料学会編 『植物と微生物による環境修復』です。

ブログで皆さんにお話ししてきた内容が間違っていたら困るなぁなんて、自己採点する気持ちで読むんですわ。

すると名古屋大学教授・片山新太先生の『土壌微生物による農薬分解』で、「モンモリナイトの層間に、カチオン性除草剤パラコートが吸着」と書かれてありますと「ヤッター♪」となるんですよ。

だって
先日の庭園樹と除草剤の記事中、分解剤として紹介した珪酸塩白土こそモンモリナイト系粘土鉱物ですもの。
 

私にとって「仮説」とは、ある命題に対する想像の世界ではなく、どうしても理に合わない、腑に落ちないと感じたときに生ずる溶岩のようなものなんです。

溶岩ですからどんな形になるかわからない。

兎に角「こういう事ではないのか?」と考えてみます。
この課程より先に、文献を漁ってみるのは、私の肌に合わないのです。
 
一例を申し上げますと、諏訪湖のアオコのことがあります。
現在、アオコが消えて良かった、と言われています。
しかし年間通して観察すると、必ずしも消えてはいません

現に09年6月28日、この日は信大理学部教室において、土肥学会があり、諏訪湖の問題について第二回目の講演発表をおこなったので、鮮明に記憶がありますが、アオコの真っ盛りでした。
そして昨年夏、高温日照りがつづいた時もアオコは完全に復活していました。
 
07年にわたしは考えました。
「もしかして、諏訪湖のアオコは高濃度の栄養条件で死滅、好適条件で復活するのでは無いか?即ち豪雨との因果関係が濃厚なのではないか」…と。

この仮説に基づいて、名古屋大学・木村真人先生に相談したのでした。

今年もアオコが発生したり消えたり(アオコの消長)するのは、こうした気象条件に左右されるのであり、夏の高温時に消えるのは、もっと深刻な事態(アオコさえ生きられない)にあることを観察したいと思います。
 
信州大学でも、富所五郎先生門下の鈴木雄介さんが学生時代に『諏訪湖におけるアオコ減少要因の検討』という論文を発表しておられます。

気象条件との因果関係に着目した内容でしたので、同大学に問い合わせをしましたところ、先日お電話をいただきました。

富所先生も既に退官され、鈴木さんも公務員になられたとか。

しばし長電話の後…こんな方には大学に残っていて欲しかった。
私の偽らざる心境です。


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水質基準ってなんだろう?〜諏訪湖のヒシを例に…〜

  • 2011.02.10 Thursday
  • 14:33
 

こんにちは、園芸店オヤジです。


先日のブログで少し触れました、水質基準の話です。

河川湖沼の窒素やリンの濃度(T−N・T−P)生物化学的酸素要求量(BOD)以下省略致しますが、これほど使いようによっては、庶民を馬鹿にした用語もないなぁと私は考えています。
 
窒素やリン、その他カルシウムやマグネシウムなどが河川にこぼれ落ちるのは、激しい夕立のような豪雨の時が最大の筈です。
雨水と共に地中に入り、それが河川や湖などの水中へ流れ込む訳です。

したがって、その日24時間降水量は30ミリと言うのと、30分間に30ミリとでは、物理的破壊力は異なりますよね。

このように、水の中の成分はその時の天候や季節に大きく左右されますし、同じ日の同じ川、同じ湖でも場所によって水質が違ってくる訳です。

こうして水質は、様々な条件に左右されるのです。


  今ではもう、魚たちが姿を消した上川…今日も諏訪湖へと流れてゆきます
 
たとえば、水が澄んだ頃を見計らって、ある特定の地点のみで調べて、「年々窒素濃度は下がっている」と言う人が居ます。

そこに住んでいる動植物に言わせれば…

「人間というヤツはなんと勝手な動物だ!あれほど爆弾を投下しながら、いつも数字の上で平和、平和の合唱を繰り返している」

…ということではないでしょうか。
 
一般庶民に限らず、多数の地方議員の皆さんも、この催眠暗示にかかっていると思います。


たとえば諏訪湖に近年繁茂するようになったヒシは、低酸素・高窒素で発芽します。
しかも、その種は頑健で拡散。
つまり水質悪化の象徴でしょう。

なのに「
ヒシがここまで繁殖した理由は、「アオコ」の駆除が進み諏訪湖が浄化され透明度が上がった為」…などとネット上に書いている議員さんもおられます。
勿論それはその方のご研究の結果ではなく、「研究者」の発表を真に受けての事でしょう…

そんなものを部分的に取り除いたり、浚渫しても勝ち目はありません。
催眠暗示から目を覚まして、根本から考えていただかなければ水質など、環境改善は不可能です…。
 

一般に私達が栽培する植物は、酸素が無ければ発芽しません。
また窒素が多すぎますと、発芽後に腐ります。

河川や湖沼でも、土中酸素があるから植物の根が良く張って、有機物をかみ砕いてくれる微生物たちの活力を産みます。

そのような環境にある植物は、水の中で酸素も作り出しています。

ところが、
浮葉植物のヒシは、腐敗と堆積を繰り返し、温室効果ガス・メタンの原料となるのです。
ヒシが諏訪湖にとっていかに悪性か、お分かりいただければ……と、思います。


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諫早湾の特集をTVで見て……

  • 2011.01.30 Sunday
  • 11:55
 

こんにちは、園芸店オヤジです。


昨夜の21時から放映されたNHKスペシャル
”清算”の行方 〜諫早湾干拓事業の軌跡〜」には、思わず引き付けられました。

農水省のありかた、漁民同士のいさかい、最後の漁民対農民の対立には、どなたも心痛めたのではないでしょうか。

これまでお話ししてきました「日本の病める学会・病める環境行政」そのものではありませんか?


名古屋大学教授・木村真人先生から、「ご自分の理論はちゃんと学会に出て発表しなさい。それは貴方の権利なのだから」と背中を押して頂いた時、密かに決意したのは次の一点。

農地の区画整理事業は、今日このような水質悪化という環境破壊をもたらしました。

しかしそれを、事前に予言できた学者は居ませんでした。

したがって今後は、その修復に行政住民一体となって取り組むべきであって、誰がいけない等という不毛な議論をしている時間はないと思います。

ただし、仮に諏訪湖はきれいになっているなどと言う詭弁(それとも誤謬?)を繰り返して、行く手を邪魔する学者が居るなら、それは明らかに無知か良心の欠如です。

静かに退いて貰いたい。
 
 
さて、先日、いつもコメントを下さるちば!さんからコメント欄にて「堆肥は、少量の素材ではなぜだめなのか」とのご質問を頂きました。

コメント欄でのわたしの回答に少し、付け加えをさせて下さい。

その科学的答えは「少量では外気の影響を受けやすい。特に冬期ではビニールハウス内でも、日中の温度は確保できても夜温の低下で微生物活動が休止するから」ということでしょう。



  残土処理の進行状況です

先日のブログで書きました残土発酵処理。

その後の経過を見て頂きます。
中心部分は糸状菌類が活発に動き、温度も高いのですが表面の土は外套の役割しか果たしていません。

つまり外気温との関係で、体積がある基準より大きくなければこのような状態になれないことを意味しています。この後天地がえしをします。


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コンクリートマス…

  • 2011.01.24 Monday
  • 21:20
 

こんにちは、園芸店オヤジです。


 コンクリートマス

昨日のコンクリートマスの話の続きです。
 
植物根圏の有用微生物(放線菌はその一例にすぎない)を増やそうとするなら、その環境作りが先決で、優れた完熟堆肥作りが大切、と言う事をこれまでに書きました。

その生物が生存しうる環境作りは微生物の世界ばかりではなく、他の動植物でも自然界共通の法則の筈です。


09年春、区画整理事業も完成に近くなった頃、「遊水池」を作ることが義務づけられている」と聞かされました。

02年に
諏訪湖浄化の為の遊水池を作る事を、公に提案していた私は、どんな構造にするのだろうと期待に胸をふくらませました。

ところが出来たものはご覧の通り。

しかもそれ以前、茅野市・原村にかけて作られたもの全てこのようなものでした。

諏訪地方の地形を説明しますと、茅野市や原村が高地に有り、その下に諏訪市があります。

諏訪湖の水の、主な流入河川である上川は、そういった経路で流れ込んでくるのです。

ですから、諏訪湖をきれいにする為には、そこに流れ込む上川の水を、まずはきれいにする必要があります。

その為に茅野市・原村・諏訪市において、諏訪湖の浄化策として
遊水池事業がなされる「筈」でした。

 
アオコが窒素栄養で増殖している以上、これでは単なるアオコ製造器です。

しかし、例えばこの底面に小砂利でも敷き詰め、せせらぎを作り、交互に簡単な石組みをして水の流れを蛇行させるための築山を設ければ数ヶ月で様子は一変するでしょう。

特別な植物を植え付ける必要もありません。
環境さえ整えれば自然植生帯はできるのです。

この建造物は、今の状態では税金の無駄遣いですが、上記のように環境を整える努力をすれば水浄化の役割を果たせるわけです。

それを指摘しても、行政は動いては居ません。
今でもここは、アオコプールのままです。
諏訪湖の水質は、悪化の一途です。

 
しかし昨年、バイオマニピュレーションなどと言いながら、このような構造物の提案者達が「諏訪湖は奇跡的に水質浄化が進んでいる・・・云々」が某学会誌のトップ記事に載ったと知りました。

…我が国の学の腐敗ぶりに愕然としました。

 
流入河川が崩壊しているのに、下流の水溜まりである湖を先に浄化なんて、本末転倒です。


例えば植物の生存環境を破壊しておきながら、その環境を修復しない内に、アサザ(浮葉性植物
を植えるという取り組みも有るのです。
(wikでアサザを検索しても、何故だか間違った情報が書かれています…)

アサザを植える事で水質がきれいになると、思い込んでの取り組みだそうです。

しかし、そんなところにアサザを植えても根付くわけがないのです。
それではアサザ植栽事業自体が、ゴミの投下同様です。


次回は、また基本の土の話に戻りたいと思います。

何故窒素などの「肥料過剰」がよくないのか、それが何故、水質にまで関係してくるのか。

それを書きたいと思います。


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