完熟そば殻堆肥とは〜土作りの話〜

  • 2011.01.25 Tuesday
  • 09:15
 


こんにちは、園芸店オヤジです。


今日は第一回から紹介してはいるけれど、詳しく説明をしていなかった「そば殻堆肥」についてのお話しです。


以前パンフレットを作った際に、なるべく解りやすく書いたものが有ります。


その中から抜粋してQ&A方式で書いた部分をお見せしたいと思います。


これをご覧になって、少しでも堆肥の事、肥料の事、土の事、植物との関係。


そして栽培方法による農作物の質がどう違うのか、人体にどのように影響してくるのかを知っていただけたら幸いです。




 パンフレットの表紙です



Q.

ハスキーミックスとはどのような堆肥ですか?


腐葉土など、他の堆肥との違いは何でしょうか?


A. 
腐葉土とは、落葉に米ぬか・油粕・鶏糞など、窒素成分の高い有機物を混合し、水を加えて発酵させた物です。

市販の腐葉土には石灰窒素を混入して発酵させた物もあります。

中には山中で堆積・変色した只の「落葉」を袋詰めにした物や、山土にバーク系堆肥を混ぜただけのモノも売られています(!)。

『発酵』という重要な課程を経ていないので、これらは「堆肥」とは呼べませんね。

このような未熟堆肥を使用する事で、土壌中に植物にとって有害なガスを生じてしまうのです。

農地に栄養分をたっぷり入れたつもりが植物に与えたのは栄養ではなく有害ガスだった…などと言う事は現にあちこちで起きている事なのです。

畑に植えたばかりの苗が黄変していく…この様な時は、未完熟の何かを(生ゴミでも、畜糞でも、完全発酵していないものには要注意!)畑に入れてしまった場合が多々有ります。


また、ハスキーはそば殻を原料にしていますが、土壌内での働きは、腐葉土と同等かそれ以上のものがあると言えます。

というのも、そば殻の炭素(C)と窒素(N)の割合(C/N比)は落葉とほぼ同じか少し高い40〜50%位ですし、繊維組成を見てもセルロース・リグニン等が含まれる形が落葉と同じなのです。


残念ながら丁寧に発酵させて作られた良質の腐葉土は、入手が困難になりました。


その他の市販の堆肥は、オガクズ堆肥(バーク系)が主流です。

中にはマッチ棒の数倍の太さの木片が入った物もあります。

このオガクズ堆肥を作る事は、畜産公害や食品工場の残渣や汚泥の解消といった環境浄化には大変に役立っています。

しかし最近になって名古屋大学農学部等の研究機関から、「バークの中心部分にあって分解されないフェノール性成分が、植物の生育阻害要因である」という研究結果が発表されました。

このフェノール化合物は煮沸処理によって取り除く事が可能ですが、実際はコストの面で難しいでしょう。


Q.
化学肥料は良くないという事をよく耳にします。

それは本当ですか?

有機肥料なら沢山使って良いのですか?


A.
私たちは化学肥料の全てを否定する訳ではありません。
又、有機肥料なら過剰に使用しても良いかと言うと、そうではないのです。


化学肥料は急激に吸収されやすく、有機肥料はその働きがゆっくりなので影響が少ないというだけで、どちらも過剰に使用する事は避けたいのです。

有機農法だからと言って、安心する事は出来ないのです。



Q.
ハスキーミックスには微生物がたくさん入っているという事ですが、微生物は土壌の中でどんな働きをしているのでしょうか?

A.
微生物たちは、土の中に存在していても使われていない栄養分を、利用可能なものに変える働きをしています。

また、植物の成長には欠かせない栄養素の一つの「窒素」の一部は、化学変化を起こして有害な「窒素化合物」に変わってしまいます。

これは自然に土壌の中に放出され、それを処理してくれるのも微生物です。

そして微生物は必要量だけ植物に栄養素を送るコントロールの役目もしており、植物が育つ上で必要不可欠な存在なのです。

しかし肥料を過剰に使用すると、微生物は棲む環境を失います。

こうして微生物がいなくなってしまった土の中には、多すぎる養分が残ってしまいます(富栄養)。

作物は土壌から過剰に養分を吸い上げてしまい、それを正常に代謝できなくなり、人間で言うと糖尿病のような状態になります。

するとその植物は、病害虫に侵されやすい状態になってしまいます。

そして農薬を大量に使用するしかなくなってしまうのです。




Q.
そのような、微生物も棲めない土壌で育った野菜とは、どのようなものになるのでしょうか?


A.
農薬を大量に使うしかなくなる為に、安全面が劣るのはもちろん、栄養面や味の面でも劣ってしまいます。

肥料使用により早く大きくなった作物は、その青々とした立派な外見とは裏腹に肝心なビタミンCやカロチンの含有量が低いという事になってしまいます。
                                        
ビタミンを作る為には、じっくりと太陽に当たって光合成する必要があるのですが、早すぎる成長ではその時間が無いのです。



また、根を伸ばさなくても栄養分が楽に手に入るという訳で、植物はあまり根を伸ばしません。


すると土の中の広い範囲に微量に含まれているミネラルを吸収することができません。

そのような野菜はカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが不足したものになってしまいます。



Q.
このような野菜を食べると人体に影響がありそうですが・・・。


A.
その通りです。
植物は土にあるだけの硝酸態窒素を葉に溜め込む性質を持っています。

窒素過多で育った作物の葉には、吸収された硝酸態窒素がたくさん含まれているのですが、この様な野菜は、本来明るい緑色のものが暗緑色になり、甘いはずのものが苦くなるのです。

(因みにフキノトウなどの本来がほろ苦い味は、カリウムによるものです。)


そしてこれは、ただ味覚的に苦いだけではないのです。

問題の人体への影響ですが、硝酸態窒素は体内で細菌により硝酸塩が亜硝酸塩へと代謝され、亜硝酸塩は血液中でメトヘモグロビンを生成します。

これは呼吸酵素の働きを阻害しメトヘモグロビン血症を起こすという毒性を持っています。


更に、硝酸性窒素は体内で亜硝酸性窒素に還元されたのち、体内でアミン(アンモニアに近い物質)などの有機物と反応してN-ニトロソ化合物を生成します。

このN-ニトロソ化合物は強い発癌性物質として知られています。硝酸態窒素は地下水、河川、湖、海などの水質汚染の原因にもなり、廻り回って飲料水として人体に入ることにもなります。


 
Q. 
ハスキーミックスは、どのようにして土壌の状態を改善するのでしょうか。


A.
まずハスキーミックスは、そば殻を高温発酵により炭化させていますので、土壌においてその形状は長く保たれます。

これにより物理性の改善効果が得られ、土の中に空気が通り、酸素が供給され、又、保水性も排水性も良くなります。


また、過剰な養分を一時的に預かって、必要な時に徐々に出してくれるのは塩基置換容量(CEC)の高い物質の役目です。

因みにCECの高い物質とは、炭・ゼオライト・モンモリオナイト系粘土鉱物などです。

ハスキーミックスはこれらと同様の役目も果たします。
  

そしてハスキーミックスは、有益な微生物たちを豊富に含んでいます。

有益な微生物の例を挙げると、VA菌根菌や根粒菌は植物の根に付くと病害抵抗性・リン酸の吸収力向上・空気中から窒素を受け取り植物に送り込むなどの働きをします。

又、ある種の放線菌は病原菌であるフザリュウム菌を抑制します。


かと言って有益な微生物を単独で撒布しても、それはほかの微生物の餌になるか、餌不足で死滅してしまうかでしょう。


ハスキーミックスの中には多くの種類の有益な微生物が生きています。
 
しかもハスキーミックスの中に入っている、発酵分解を経たそばの微粉末やフスマなどが、この微生物たちの餌になるのです。


ハスキーミックスを使う事で土壌の微生物活性が高まり、今まで利用されていなかった肥料が使われます。

ですから土壌分析の結果で「養分が足りている若しくは養分が余っている」とされた土壌には、ハスキーミックスだけで良いのです。

他に元肥は入れないで下さい。肥料は必要ないのです。


つまり費用の面でもハスキーミックスは有益という訳ですね。





…と、この様なパンフレットを作って、大量に買って下さる農家の方々などに配布していました。

今までにこのブログで書いた事と重複する点も多々有ったかと思います。


ところで自社商品をこうして紹介しながらも、宣伝や通販サイトでは無くて済みません。

今までに通販も、遠方の方に頼まれて、送料着払いなどの方法でお送りした事は有ります。

しかしハスキーミックス自体の値段よりも運賃が高く、こちらとしても梱包の手間が掛かってしまいまして……農家の方で、何百という量を買って下さる方には、トラックにパレットごと載せての運送が出来ました。

この場合は運賃はとても安く済みました。

地元の方々は是非、当店を覗きに来ていただきたいと思います。



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